未収金となるリスクの発見

院内に存在している未収リスクをいかに汲み取れるかがカギ

一般社団法人 日本医療業務支援機構 理事長 石飛隆敏

一般社団法人 日本医療業務支援機構 理事長 石飛隆敏

まず「リスク」とは何でしょう。

リスク(risk)の語源は「絶壁の間を船で行く」ことだと言われています。その意味は敢えて絶壁の間を通過しなければチャンスに巡り会えないということです。「リスク」とは不確実な状態が存在している場所や状態のことで、まず勇気を持って積極的にそこに行って、どういう状態なのかを把握することが大切なのです。医療に当てはめてみますと、患者さんは深刻な病状のなか自分の身体はどうなっていくのか、また治療費はいくらかかるのかなど、不安と恐怖を抱え、自身の心理はまさに荒波の間で揺れ動きながら療養を続けている状況です。

そのような中で、外来や入院手続き等の初期段階で患者さんと深く関わっている医事課職員は、院内に存在している未収リスクをいかに汲み取れるかがカギとなります。その段階でチャレンジがなければ、未然防止策を効果的に行うチャンスに巡り会えないということになるでしょう。

さて、外来での未収リスクは受診プロセスの度に存在します。受診前の相談、受診の予約、当日の受付・診察・検査・会計時となります。入院も同様で、特に入院予約時や入院当日、緊急入院時はより多くの未収リスクが存在していています。通常業務において院内各職員が問題意識を感じることなく作業的に業務をこないしてる状態であれば、目の前にある対応の中にある未収リスクに気づくことはありません。大前提として、医療機関では患者一部負担金がきちんと支払われて良質な医療が提供されるべきです。未収金問題を医療機関全体の課題として捉え、医事課職員だけでなく院内他医療スタッフも患者さんの支払いを少しだけ意識するだけで、未収リスクを未然に発見する可能性が高まっていきます。

コロナ禍の中、最近では「危機」という表現をよく耳にしますが、「危機」とは既に起きていることを意味します。自院の未収金対策に限りませんが、「危機」と認識していて気づかないふりや、きれいな言葉を並べるだけで実行に移せていない状況であれば本当に手遅れとなってしまします。未収における「リスク」をいち早く発見し、原因を特定しながら自院が「未収危機」に陥ることのないよう最善の未然防止策を講じてほしいと思います。


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