このような時代だからこそ考えてみません か「接遇」について その2

心からのおもてなし~ホスピタリティ~

人とメディケア研究所 箕輪由紀子

前回は、医療界になぜ接遇が必要なのか?

ということをお伝えしました。では、接遇とは何でしょうか?いろいろな表現があると思いますが、私は「心からのおもてなし~ホスピタリティ~」とお伝えしています。

次に、「おもてなし」とは何でしょうか?

このことばが有名になったのは、東京オリンピック招致のときに滝川クリステルさんがおっしゃった「お・も・て・な・し」ですね。私が考える「おもてなし」とは、おもて(表)つまり表も裏もなくどなたにも同じように接するという意味がひとつです。そして、「もってなす」あなたは患者さまに何をもって何をなすのかを考えるのがもうひとつです。例えば、「私は笑顔をもって患者さまに安心感を抱いていただきます」でもよいでしょう。

それでは、「ホスピタリティ」は何でしょうか。ホスピタリティの語源は、「ホスピス」と言われていますが、現代の「ホスピス」とは違い、旅人を無償で癒す安息所のことでした。14世紀頃、聖地エルサレムへの巡礼の旅に出たキリスト教徒に食事や宿を提供したのが始まりです。「ホスピス」が語源になっているのは他にも「ホテル」「ホスピタル」おもてなしをする男性「ホスト」女性「ホステス」などがあります。

「ホスピタリティ」は「サービス」と対比されることがあります。この2つの解釈はいろいろありますが、今までで最もわかりやすかったのは、「ホスピタリティは、今だけ・ここだけ・あなただけ」「サービスは、いつでも・どこでも・誰にでも」というフレーズです。これは、私の師匠の高野登氏(リッツ・カールトン元日本支社長)のことばです。

但し、ここで気をつけなければいけないことがあります。ホスピタリティを相手に届けたければ、まずサービスができることが前提です。病院ですと、診療放射線技師で考えてみましょう。「この患者さまは左耳が聞こえにくいから右から話しかけよう」「この患者さまは腰痛があるから、ポジショニングのときに気をつけよう」これは、その方に合ったすばらしいホスピタリティマインドです。でも、この技師さんの撮影技術が未熟で、再撮となったらいかがでしょうか?提供するべきサービスができてのホスピタリティです。「サービス」は「サーバント」が語源だから「ホスピタリティ」でしょ。と、思うのは少し違います。サービス業とは言いますが、ホスピタリティ業とは言わないですね。

次回は、接遇とマナーの関係についてお伝えしましょう。

参考 拙著
「人間力とホスピタリティを極める心からの接遇」

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