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【看護管理者のためのロジカルシンキング活用法 石井富美】申し送りはロジックツリー 〜看護業務とロジカルシンキング〜

time 2018/07/11

【看護管理者のためのロジカルシンキング活用法 石井富美】申し送りはロジックツリー 〜看護業務とロジカルシンキング〜

看護管理者のためのロジカルシンキング活用法

2.申し送りと論理ツリー

ロジカルシンキングといえば「論理ツリー」を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
条件式があって、分岐があって、どんどん裾野が広がって行って、
なんだか難しそう、と感じるかもしれません。

ロジカルシンキングは、この壮大な論理ツリーを完成させることが目的ではありません。
もちろん結果として論理ツリーが出来上がるのですが、
この枝分かれの一つ一つに気づく「思考の幅」を広げていく手法です。

病棟勤務の看護師さんの「申し送り」という作業を見たことが何度かありますが、
その様子はまさに暗黙知化された論理ツリーに花が咲き乱れるような場面です。

「送る」側は、

○○さんは熱が出たので夜中に内服足しました
△△さんはご家族がようやく来たので主治医からICしてもらいました
□□さんは日中不穏でステーションだったんで・・・

などなど、次から次へと状況を報告します。

すごいのは「受け取る」側です。

熱は何度?
何時から?
臨時処方?
指示簿?
下がったの?
今朝はどう?

など、今語られた内容で抜けている情報、
今後自分に必要になる情報について間髪入れずに「質問」をして、
情報の抜けを埋めていきます。

この時に、頭の中に論理ツリーができていて、
「発熱」という症状の把握に対してどのような情報が必要かを展開した論理ツリーができているのです。
日々の経験だけに頼りすぎると、
この「一旦幅の広い選択肢を展開してその中から必要なところだけを選んだ」、
という意識が薄れてしまいがちですので、
時にはこの論理ツリーを可視化して書き出し、
症状に対する情報収集のマニュアルとして整理するのも良いのではないかと思います。
看護業務の中では、気づかないうちにたくさんの論理ツリーを頭の中に展開しているものなのです。

【前回記事】1.はじめに 〜看護業務とロジカルシンキング〜

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プロフィール
石井富美(いしいふみ)
多摩大学 医療・介護ソリューション研究所 フェロー

経営情報学修士(MBA)
東京理科大学理学部卒、多摩大学院経営情報学専攻科修了
医療情報技師、認定医療メディエーター、システムアドミニストレーター等

【経歴】
民間企業でソフトウエア開発のSEとして勤務した後、社会福祉法人に入職、法人本部事務局、情報システム室、事業部を経て経営企画室長に就任、グループ内施設の経営改善サポート、新規事業の企画、人材育成などに携わった。
2011年より多摩大学 医療・介護ソリューション研究所フェローとして活動し、医療機関の経営サポート、医療経営人材育成活動、企業向け医療ビジネスセミナーなどを行っている。
日本医療経営実践協会の医療経営士育成事業にも関わり、主に医療経営士取得後のフォローアップ研修を担当している。
2017年より関西学院大学大学院にて「地域医療経営」の科目講師も務めている。

【所属学会】
日本医療情報学会(医療情報技師)
日本医療コンフリクト・マネジメント学会(認定医療メディエーター)
日本医療マネジメント学会
地域デザイン学会 等

【著書等】
主な書籍
今すぐできる! 診療データの戦略的活用法
経営企画部門のマネジメント
医療・介護制度改革へ向けた病院経営戦略

・現在連載中の雑誌
月刊 医療経営士 ウーマンラボ
月刊 看護管理 今さら聞けない、ビジネスフレームワーク
季刊 眼科と経営 いきいき女性の働き方


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