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看護管理が病院を変える

患者を中心に医師・看護師・家族で協働していくことが大切である事を実感した

time 2018/04/22

患者を中心に医師・看護師・家族で協働していくことが大切である事を実感した

【特定看護師と診療看護師の違いと資格取得の過程 篠﨑真弓】

7.患者を中心に医師・看護師・家族で協働していくことが大切である事を実感した

今回は、80代後半のある患者と家族、医療者達の調整役として活動した事例をお話しします。

その患者は思うような治療効果が現れず、
苛立ち、看護師に声を荒げることが増え、治療を拒否し退院を希望していました。

それに伴い家族も医療者への不信感を持つようになりました。
しかし医療者の対応に問題があったのかというと、そうでもありません。

看護師達は毎回拒薬をされながらも時間をかけて服薬介助を行うなど、
疲弊するほど努力していましたし、
主治医は、少しずつですが効果が出ているため方針を変更せずに経過を見ていく予定でした。

どこをどうしたらみんなが上手くいくのかと考えつつ、
それぞれ(患者・家族・看護師・医師)に介入しました。

患者は辛い事ばかりであまり効果が出ていないことから不安があること、
家族は予定より長引く入院に患者の病状はどうなっているのかという心配があることがわかりました。

医師は、
外勤等で忙しく、患者や家族に十分な時間を割くことができない状況でした。
まずは医師と連携をとり、Drカンファレンスに参加し、
患者や家族の思いも含めて治療方針について代替案について検討しました。

看護師に対しては、
患者の思いや考え、元々の性格傾向、
嗜好なども含めて細やかに看護記録に残しました。
看護カンファレンスでは、労をねぎらいつつも患者だけが特別(対応困難)な人ではなく、
高齢者の特徴(難聴・頑固さ・理解力の低下等)があることもふまえながら、
思いに寄り添うことの大切さも伝えていきました。
また患者の病態や治療方針は結論だけを伝えるのではなく、
治療による効果をデータで示したり、
方針が決定するまでの過程(より侵襲の低いもの等様々な方法を検討したこと)も伝えていきました。
名案は見つかりませんでしたが、
看護師達は患者にかける言葉や態度に変化が見られ、患者も少しずつ治療に協力的になっていきました。

家族に対しては、
予想外の入院期間となっているにもかかわらず仕事の後に毎日面会に来ているため、
医師の不在時には代わりに病状を伝え、
患者が治療に向き合うための方策を家族とも話し合いました。
家族はさらに協力的になり、複数人で交代で面会に来るなど工夫をし、
患者の精神的な支えとなってくれました。

患者が良くなるためには、
患者を中心に医師・看護師・家族で協働していくことが大切である事を実感した事例でしたが、
ある程度の経験を積んだ看護師であれば患者と医師との媒体となり、調整役となっている事でしょう。

ですが診療看護師だと何が違うのかという事を強調させてもらうならば、
 ・診察診断学や臨床推論などを学んできた事
 ・それらを自己の看護観と共に統合し、医師や看護師と話し合える事
に違いが出てきます。

様々なスキルを活かしてチーム医療の隙間を埋め、
質の高い医療・看護が提供できるリソースの役割を持つことができるのです。

【前回記事】「NP教育課程修了生の交流会」に参加してきました

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プロフィール
篠﨑 真弓
略歴
1994年 日本医科大学付属病院 入職 (看護係長まで務めるが、大学院進学のため退職)
2011年 東京医療保健大学大学院 看護学専攻 高度看護実践コース入学
2013年 東京医療保健大学大学院 看護学専攻 高度看護実践コース修士課程卒業
2013年 日本医科大学武蔵小杉病院 入職
(診療看護師として研修後、循環器内科心不全ケアチームや救急外来でのトリアージなどを行う)
2017年 日本医科大学看護専門学校 異動 基礎看護学担当講師
現在に至る


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