【2018診療報酬改定 木村憲洋】木村が解説!診療報酬改定:解説2
【2018診療報酬改定】木村が解説!診療報酬改定
解説2
今回の改定では、
重症度、医療・看護必要度(以下、必要度)のⅠとⅡの選択を、
どのようにしていくのか迷っている看護部長が多いのではないかと思います。
必要度ⅠとⅡの違いは、
図のように必要度Ⅰが看護師が全て評価して入力しなければならないことに対して、
必要度Ⅱは、A項目とC項目について診療データから拾い上げる形式となります。
自動でA項目とC項目が出来る仕組みは、
レセプトコードを拾い上げてHファイルへ置き換えてくれるためです。
事務的な負担を考えると必要度Ⅱの方が看護師への負担が少なく済むこととなります。
それでは、必要度Ⅱにすればいいのではないかと考えますが、
いくつか考えなければならないことがあります。
1つは、A項目とC項目をチェックすることを看護師が止めてしまうと、
必要度に関する関心が薄れ、
病院として必要度が落ちてきても気づかなくなる可能性があります。
気づいたら施設基準を満たせないなんてこともありえます。
2つ目は、必要度の基準が危ないときに必要度の項目を精査することで、
必要度の基準を満たしていた病院は逃げようがないということになります。
このようなことがクリアできれば、
看護師の負担がかからない必要度Ⅱを算定することをお勧めします。
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5.診療報酬改定のポイント2
4.診療報酬改定のポイント1
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プロフィール
木村 憲洋(きむら のりひろ)
高崎健康福祉大学 准教授
■学歴
1994年 武蔵工業大学工学部機械工学科卒業
2007年 東京医科歯科大学大学院医歯学研究科社会環境医学系医療経済学分野満期退学
■職歴
1994年から1998年 医療法人財団神尾記念病院
1998年から2007年 医療法人杏林会今井病院
2007年から 高崎健康福祉大学健康福祉学部医療情報学科
■専門分野
中小病院の病院経営/病院におけるミドルマネジャー教育/
医療関連ビジネスのビジネスモデル/医療における情報提供方法/医療機関への営業戦略
■著書
病院のしくみ、日本実業出版社
薬局のしくみ、日本実業出版社
2006年度診療報酬改定 33個の「変化」と「対応策」、ユートブレーン
看護のしくみ、日本実業出版社
2008年度診療報酬改定 33個の「変化」と「対応策」、ユートブレーン
病院経営のしくみ、日本医療企画
医療費のしくみ、日本実業出版社
医療経営白書、日本医療企画
超イロハ師長の病棟経営数字、日総研出版
病院の上手な使い方、扶桑社文庫
病院の仕事としくみ、ナツメ社
病院は、めんどくさい、光文社新書